情人/affection man
SIZE:515×364mm
MEDIA:Pigma Micron,ACRYLIC
YEAR:2024
盲目的に没頭する人物像を描いた「未来人」(2012)に対する存在として
情に厚く慈しみ深い人として描いた。

長崎に多く残るマリア観音にインスピレーションを得た作品
秋の豊穣とともに各国の”女神”の要素が取り入られている
Statement:

壱岐島に移住して4年
壱岐は「神々の島」と呼ばれるように、島のいたるところに神社や仏閣、古墳、祠が点在する。
それは歴史的に壱岐が海洋交通の要であり、入植者が多かったことに起因し
全国各地から信仰が持ち込まれ共存し、残った結果といえるだろう

また、壱岐島が属する長崎県はかつてキリスト教が盛んで
鎖国時代にあっても海外と貿易が出来た数少ない港があり
禁教令が出された後であってもその信仰を守ろうとしていた。
その象徴がマリア観音という形で各地に多く残っている。

2024年、世界規模で人々を不安に陥れたCOBIT-19の猛威が薄れ
開かれた空路からは円安の影響もあって多くの外国人観光客が訪れる。
現代は鎖国時代以上に多くの思想や信仰が往来する時代になったと言えよう。

人々の祈りの強さとその思いを貫くための柔軟性を再考するとき
新たなる女神像として「情人」を描く

2024 KOGAWA Kenta
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